子供が英検準1級に合格するのは至難の業です。
しかし英検1級に合格した最年少は9歳ですから、子供でも準1級に合格することは十分可能です。
とはいえ、子供を英検準1級に合格させるためには、がむしゃらに勉強させるだけでは効率が悪いです。
英検準1級に合格するには、効率的な勉強方法があるので、子供に英語の英才教育をするのであればこの記事で紹介している勉強法を教えてあげると良いでしょう。
英語の4スキルといえば、リスニング・リーディング・スピーキング・ライティングというのは誰しもが知っていることですが、子供は全てのスキルを均等にアップできるほど英語の勉強に時間を費やすこともなかなかできません。
今回の記事では、英検準1級の問題構成を確認したうえで、合格するために力を注ぐべきスキルにスポットを当て、効率的な勉強を目指していきます。
英検準1級の問題構成とは?
英検準1級の一次試験は筆記90分、リスニング30分であり、約2時間の試験となります。
リーディングパートは、空所への語句補充や長文の内容一致選択がメインとなっており、ライティングパートは指定されたトピックに対してagree/disagree形式で文字数120字から150字程度で英作文を書きます。
リスニングパートは、会話や文の内容一致選択、アナウンスや電話等のReal-life形式の内容一致選択から成ります。
晴れて一次試験を合格した方は、合格発表の約1ヶ月後に二次試験が待っています。
二次試験は約8分間の面接形式であり、イラストを見てナレーションを発表したり、イラストに関する質問に答えたり、社会的なテーマに対しての自身の意見を問われたりします。
子供を英検準1級に合格させるための効率的な勉強法とは
子供の英語力が英検2級レベルだとした場合、お子さんには既にある程度の英語スキルがあると言えます。
英語の英才教育の成果が出ていて、子供ながらにして高校生レベルの英語を理解し、ある程度英語での会話もできるのではないでしょうか。
そしてこの「ある程度のレベルからの脱却」を目指すのが、英検準1級合格への道です。
先に挙げた英語の4スキル、英検準1級合格のためにはどれが大切だと思われますでしょうか?
考えれば考えるほど、4スキルは密接な関係であるため、切り離して考えることができないことに気付きます。
英検準1級に効率よく合格するために対策すべきポイントを1つだけ挙げるならば、ずばり、語彙力の強化です。
合格するためには、試験問題で問われている単語を知っていなければ何も始まりません。
たかが語彙力、されど語彙力。
ボキャブラリーを増やす努力に焦点を当てた勉強が英検準1級合格のための最大の秘訣です。
とはいえ、単に「単語を覚えましょう」というのでは芸がありません。
そこで、どのような単語に集中して勉強するのが効率的なのかを具体的に例を上げてご説明していきます。
英検準1級合格のためには句動詞をマスター!
英語を勉強していくと、お子さんはきっと“アレ”で苦戦するでしょう。
“アレ”とは、そう、動詞+前置詞で成る熟語(句動詞)です。
句動詞とは、例えば下記のようなものです。
- level with~
- blow away~
- lap up~
英語は本当に句動詞が大好きで、いたるところで句動詞を見かけます。
名詞の語彙力を増やすことは実は楽しいですし、一度見たら何となく意味が分かるものが多いのですが、それが曲者です。
このような句動詞は「よく知っている見慣れた動詞+前置詞」で構成されているのですが、その意味は「想像の斜め上」になることが多いのです。
例えば、「世話をする」は“take care of”と“look after”の2つがあると学校で散々叩き込まれているでしょう。
ある程度英語を勉強した子供であれば、小学生でも見慣れた動詞と前置詞の雰囲気で、おおよその意味を考える能力が身に付いているかも知れません。
そして「だいたい分かる感じ」がするため、丁寧に句動詞を覚える勉強をしているお子さんは実は多くありません。
しかし英検準1級合格を目標とするのであれば、この句動詞の知識量が英検の試験で如実な優劣の差になります。
句動詞をマスターできると広がる英語の世界
上述でご紹介しました句動詞3つの意味の回答は下記のとおりです。
- level with~ = (隠していた事実を)~に正直に話す
- blow away~ = ~をこてんぱんにやっつける
- lap up~ = ~を(よく吟味せず)受け入れる、楽しむ
このような句動詞を豊富に知っていると、ライティングやスピーキングにおいても流暢さをアピールできます。
Have, take, look, come, go等のよく使われる動詞には、非常に多くの句動詞があります。
これらの動詞には、驚くほど句動詞がありますので、ぜひお子さんと一緒に一度辞書を引いてみてください。
きっと、新しい発見があることでしょう。
見慣れている動詞を、句動詞としても上手に使えるようになることは、まるで一粒で二度も三度も美味しいグリコです。
既に知っている動詞と前置詞の組み合わせなので、スペルを新しく覚えたりする必要はないのに、語彙力と表現力は2倍、3倍と広げていくことできるのです。
これが、英検準1級合格への近道です。
まとめ
英検準1級は、2級と比較すると非常に多くの語彙力が必要です。
ビジネスに関わる専門用語や、子供にはちょっと難しい名詞を覚えることも大事ですが、短文穴埋め問題で問われる句動詞をきっちり解答できるようにするのが効率的な勉強法です。
「動詞+前置詞」をあなどらず、一日一単語、コツコツ覚えるのが大事です。
句動詞を正確に覚えることができるようになれば、長文読解の問題でも、実は知らないにもかかわらず、なんとなく分かっている気になっていた簡単な動詞+前置詞の句動詞が溢れていることに気付きます。
句動詞の勉強は、大幅な語彙力アップにつながること間違いなしです。
最後になりますが、「procrastinate」という単語はご存知でしょうか。
これは句動詞ではありませんが、「~を引き延ばす」という意味の動詞です。
「procrastinate」という単語には、見るからに「今日は勉強したくないなぁ、明日やれば良いか!」という気持ちがにじみ出ていると感じられる動詞だと思うのですが、いかがでしょうか。
英検準1級に合格するまでは、子供が勉強をprocrastinateしないように励まして、句動詞の勉強を勧めると良いでしょう。