海外留学をしてホームステイをするとなれば、当然滞在中はホストファミリーとの間で決められる様々なルールや約束事を守らなければなりません。
ここではよくあるホストファミリーとの約束事を紹介します。
日本で生活している時には考えないようなルールもあるので、予め注意しておくと良いでしょう。
友達と出かける時のルール
日本の高校生であれば、友達と出かける時、保護者に誰とどこに行くのか、いつ家に帰るのか、細かく言わないという人も多いのではないでしょうか。
日本であれば何か緊急事態やトラブルに遭っても、すぐに携帯で保護者からの指示を仰ぐこともできますし、自分で公共交通機関などを使って家に帰るということも可能です。
しかし留学先ではそうは簡単には行かないことがあります。
海外では都心部でも日本の地方のように公共交通機関の便が悪いところも多く、車社会であることが多いため、送迎をホストファミリーにお願いすることも多くあるためです。
また、海外は日本とは異なり、治安が良いところばかり得はありません。
暴行や強姦等の被害にある確率は日本より高いところも多くあります。
ホストファミリーに予定を連絡していない場合、何かトラブルに遭遇しても、気づいてもらえるのが大幅に遅れてしまう可能性があります。
そのため、ホストファミリーには事前に誰とどこに行くのか、何時に家に帰るつもりなのかを、しっかりと伝えておくのが安心です。
自由が拘束されたようで面倒だと思うかもしれませんが、何かあった時のために、ホストファミリーにはきちんと自分の行動計画を報告しておくのが良いでしょう。
特に送迎をお願いする際には気配りも必要です。
ホストファミリーにも生活があり、プライベートがあり都合もあります。
ホストファミリーはタクシーの運転手ではないので、行き先や帰る時間に変更があった際には、きちんと随時連絡することも大切です。
留学中のトラブルや緊急事態時対応ルール
きちんとホストファミリーに事前に報告をしておいたとしても、トラブルを完全に回避できるとは限りません。
友達と遊びに行った先で何かが起こり、すぐにでも家に帰りたくなるということもあるかもしれません。
例えば、友達に誘われたパーティーでお酒やドラッグが振る舞われていたり、パーティーに行ってみたものの、知らない人ばかりで居心地が悪くなったりすることもあるでしょう。
そんなときには、「すぐにでも家に帰りたい」と思う事があるかもしれません。
そんな時は無理してそこに居残る必要はありません。
しかし自分で帰宅できないような場所の場合、一人で帰ることは難しいでしょう。
このような場合にどうするのか、ホストファミリーと事前に決めておきましょう。
ホストファミリーによっては、「居心地が悪くなったらすぐに迎えに行くから」と言ってくれる場合もあります。
ホストファミリーはゲストの留学生のことをいつも気にしていてくれますから、何かあった場合には、躊躇うことなく連絡できるよう、事前にルールを決めておくと安心です。
日本の家族との連絡に関するルール
留学斡旋会社によっては、留学をしてから数ヶ月は現地の生活に慣れるため、日本の家族と連絡を極力取り合わないように、というルールを設けている場合があります。
確かに、特に最初の数ヶ月はホームシックになることもありますし、実家が恋しくなることもあるでしょう。
または留学先での刺激的な体験を家族に話したいという気持ちもあるでしょう。
もしくは、現地の生活に慣れることができず、ホストファミリーに対しても反発を覚えてしまうことも珍しくありません。
そんな不満をホストファミリーにではなく、日本の家族に伝えたいと思うこともあるでしょう。
しかし、頻繁に日本の家族とばかり話をしていると、ホストファミリーとは良い関係を築くことができませんし、日本の家族も「大丈夫なのだろうか」と、心配になるでしょう。
しかも日本の家族に愚痴を言っても、問題が解決するわけではありません。
留学中は、日々のコミュニケーションはできるだけホストファミリーと取るようにするのがベターです。
ホストファミリーによっては、「自分の高校生の娘が海外に留学していたら、きっと心配で連絡が欲しいと思うに違いない」と、日本の家族に連絡を取ることに対して寛容な場合もあります。
最近は留学先でもスマホを持つようになり、簡単にインターネットで日本の家族とも連絡が取れるようになりました。
日本の家族と断絶する必要はないので、過度にならない範囲で、日本の家族とも連絡を取り合うのが良いでしょう。
例えば、実家への連絡は週に1回にするなど、ルールを決めておくと良いでしょう。
ホストファミリーとの間でトラブルが遭った場合の対処法
もしもホストファミリーとの間に何かあった場合には、実家に連絡をするのではなく、まずはホストファミリーと話し合い、コーディネーターに相談するのが良いでしょう。
SNSなどにホストファミリーの愚痴は絶対に書かないようにしましょう。
SNSにホストファミリーの愚痴を書いてしまい、それが理由でホストファミリーと大きなトラブルに発展したケースが最近多く報告されています。
気軽に書き込みが出来るSNSは非常に便利ですが、取り扱いには十分に注意が必要です。
学校からの帰宅時のルール
海外の高校は日本の高校よりも早く始まり、早く終わります。
そのため午後2時半ごろには学校を出ることも多く、そこから友達の家に遊びに行ったりすることもあるでしょう。
しかし、自分で交通手段を持たない場合、学校が終わったらどのようにして家に帰るのか、友達の家に遊びに行くときにはどうするのか、ということをしっかりと決めておく必要があります。
ホストファミリーによっては、まず寄り道をしないで家に帰ってくるように、言われる場合もあります。
また、寄り道をする場合は事前に連絡を入れるようにと言われる場合もあります。
帰ってくるはずの留学生がなかなか家に帰って来なかったら、ホストファミリーは非常に心配になります。
友達との話に花が咲くと、どうしてもホストファミリーとの約束が窮屈に感じてしまうこともあるかもしれません。
しかし、ホストファミリーに心配を書けないようにするために、約束は必ず守るようにしましょう。
冷蔵庫の中身など食べ物の管理ルール
ホームステイをしているという事は、家族の一員として迎え入れられているということです。
家族の一員として、冷蔵庫の中身など、家にある食べ物を自由に食べても良いと言われることも多いでしょう。
しかし、注意と気配りも必要です。
特にホストブラザーやホストシスターがいる場合、彼らが食べるつもりで何かを置いているということもあるかもしれません。
そのため、冷蔵庫のものを食べるときには、誰かが食べるつもりでいるかもしれない、ということをしっかりと配慮する必要があります。
なお、牛乳を飲みきった場合など、何かを使い切った場合はその旨をホストファミリーに伝えるようにすると良いでしょう。
まとめ
留学のためにホームステイをすると、ホストファミリーと間で様々なルールが決められます。
実家の両親とはそこまでルールを決めていない、いちいち親に報告などしない、という人も珍しくないでしょう。
そうゆう場合には窮屈に感じるルールもあるかもしれませんが、ホストファミリーとのルールを守ることは留学生活を営む上で非常に大切であり、絶対に守らなければいけません。
留学中は、自分が海外で生活をしているということを忘れてはいけません。
日本では無ないのですから、日本にいるときと同じようには、自分で自分の身を守ることができません。
何かあったとき、日本ならば自分で対処することも簡単ですし、周りに助けを求めることも難しくありません。
しかし海外であればそうはいきません。
ホストファミリーが定めるルールは、そんなトラブルに巻き込まれないようにするための予防策です。
何かあった時に頼りになるのはホストファミリーなので、ホストファミリーとのルールはきっちり守り、信頼関係を築いておくようにしましょう。