英語教室を選ぶ際、ポイントとするところはどこでしょうか。
費用、自宅からの通いやすさ、その教室が挙げている成果?
中でも、「ネイティブ先生か、日本人先生のどちらが良いか」。
このことを悩む保護者の方はとても多いです。
ネイティブ先生も日本人先生も、どちらもメリットとデメリットがあり一概にどちらが良いとは言えません。
ここでは、ネイティブ先生と日本人先生それぞれのメリットとデメリットを挙げ、英語教室を選ぶ際にチェックすることを考えてみたいと思います。
ネイティブ講師のメリット
「外国人」という存在に慣れる
ネイティブ講師の最大の長所は、「外国人」であるということだと感じます。
子供によっては外国人を相手にすると緊張してしまい、何もできなくなってしまう子も珍しくありません。
髪の色や目の色が違い、体格も全く違うような人もいて、出てくる言葉は全てネイティブ英語。
幼稚園の英語カリキュラムの参観で、体の大きな外国人講師を怖がって泣いてしまった子供の姿は印象深く覚えています。
小さなうちから外国人と触れあって、慣れておくというのはとても大きなメリットになると感じます。
ネイティブ英語により培われるリスニング力
ネイティブ講師の英語はもちろん、生の英語です。
発音、言い回し、日本語にはない大きなイントネーションの使い方。
これは日本で生まれ育った日本人講師がどれほど頑張っても、100%完璧に身につけることは不可能なスキルです。
ネイティブ講師の英語レッスンを受けた子供たちはリスニング力が高く、英検受験対策の勉強をすると、リスニングテストの練習をしなくてもほぼ満点に近い点数が採れる子も多いです。
リスニング力が確実に育っていると、感じる瞬間です。
異文化に触れる
講師の出身国によって様々な異文化を持っています。
私の息子は3才からネイティブ講師による英会話教室に通っていましたが、ハロウィンが大好きな先生が11月はずっと仮装してレッスンしていて楽しいと言ったり、「ベジタリアン」というものを知ったり、出身国の写真やお金を見せてもらったりと、貴重な体験を得られたようです。
日本と違う文化があることを理解することは、これからの未来を生きる子供たちにはとても大切です。
他言語を習得するバイリンガルだけではなく、多文化を理解するバイカルチャーも、ぜひ子供たちに身につけてもらいたい感覚の一つです。
日本人講師のメリット
同じ日本人という安心感
日本人講師の最大の強みは、子供にとって「言葉が通じない」という不安が少なく親しみやすいという点です。
このことは子供を英語教室に通わせる保護者の方にも同様で、子供の勉強に行き詰った時や悩みがある時に、しっかりと話して相談することができます。
また、日本人は「察する」能力が高いです。
子供が分からない様子をしていたり困っていたりすると、それに気が付いて手助けする能力に長けていると感じます。
たくさんの外国人講師のレッスンを見学しましたが、そこで感じる日本人講師との違いでした。
日本人だからこそ知る、英語の難しさ
発音する時の舌の動きや、文法勉強をする時など、講師は日本語と英語の違いが分かっているため、何が日本人にとって難しいのかを知っています。
そのため、外国人講師が教えるよりも効率の良い勉強ができる単元もあります。
英語を教科として勉強する必要がでてきたら、日本人講師で学ぶほうがロスは少ないと感じます。
外国人講師のデメリット
外国人講師の場合は子供の警戒心が解けない、困った時のコミュニケーションが難しい点があげられます。
また、外国人講師の英語教室に通う場合、ひとつ見ておきたいポイントの一つに、「講師の定着度」があります。
外国人は働く環境が自分に見合わないと感じると、職を変えたり帰国してしまうことも珍しくありません。
講師がよく変わるのは教室の環境が良くない可能性もあります。
また、子供にとって講師の交代はストレスになる場合もあるので、教室入会前に確認しておくと良いでしょう。
日本人講師のデメリット
言葉が通じて親しみやすい反面、馴れ合いになることに注意しないといけません。
分からない時や、ちょっと質問したい時、子供たちが日本語ばかりになってしまう場面もよくあります。
講師と子供たちがともに、程よい緊張感を持ってレッスンに取り組む必要があります。
また、外国人講師のような分かりやすい新鮮さを求めるのは難しいので、レッスンを工夫してくれる講師かどうか見極めたいところです。
英語教室に通っていた子供のリアルな声
先ほどご紹介した私の息子は、幼稚園年少(3才)から小学校3年生までの約6年間、外国人講師の英会話教室に通っていました。
今回、この記事を書きあげるにあたり、今小学校4年生となった彼に話を聞きました。
私自身「なるほど」と思う話がでてきたので、ご紹介いたします。
英会話教室に6年通ってみて
外国人の先生だと「英語で話さないといけない」と思って、頭で考えて知っている言葉を言うように頑張った。
自分で考えた言葉が通じた時は嬉しくて、それで会話になると本当に楽しかった。
でも逆に、先生の言うことが分からなかったり、自分が言いたいことが言えないと悔しくて、言うことを諦めてしまうこともあった。
分からないままレッスンが終わってしまうこともあった。
文法を勉強する時は日本人の先生に教えてもらって、分からない時は日本語で聞いて教えてもらえるから分かりやすかった。
文法勉強は日本人先生に教えてもらって良かったと思う。
日本人先生は安心するけど、ワクワクするのは外国人先生だった。
まとめ
実際に英会話教室に通った息子の感想からも分かるように、外国人講師も日本人講師も良いところがそれぞれあります。
どこを優先するか、また、子供のタイプや年齢によっても選択が変わってくると思います。
足りないところは工夫して補い、英語の世界を広げて欲しいと思います。
英語教室はたくさんあります。
ぜひいろいろな教室を体験していただき、子供に合った教室を選んであげてください。