子供に英語を習得さえるために、高校生で留学させる保護者も増えました。
1年間海外に留学し、現地の高校に通いながら英語を学び、現地ならではの生活をさせたいという親御さんが増えていますが、そんな親御さんの大きな心配の種の一つが現地でのトラブルでしょう。
実際、海外の高校では日本の高校では考えられないようなトラブルが起こるケースも多々あります。
アメリカでは高校での銃乱射事件などの凶悪事件も発生することがありますが、ここでは、現地の高校に留学したときに起こりうるより現実的なトラブルをご紹介します。
留学中に交通事故!同級生が運転する車に乗るのは危険?
これは16歳で運転免許を取得することができるアメリカやカナダでよく起こるトラブルです。
高校生でも運転ができる国では、高校生が車で学校に通うということは珍しくありません。
しかし16歳というのは世界的にもかなり早い年齢で運転ができてしまう部類に入ります。
そのためアメリカやカナダでは、10代の高校生が運転する車の交通事故が絶えないと言われています。
それでも車が運転できる友達がいると、非常に便利です。
行動範囲が一気に広がりますし、ホストファミリーの手間を煩わせることなく出かけることができるので、自由の幅が広がります。
しかし、同級生から「乗せてあげるよ」などと誘われた結果、高速道路などを利用して外出し、交通事故に遭って怪我をしたというケースも指摘されています。
しかも最悪の場合は、死亡事故に発展することもあります。
留学先の高校で友達が車を持っていると魅力的に感じることもあるでしょう。
しかし、高校の友達に運転してもらう場合は、その友人の運転が本当に安全で安心できるかどうかをよく見極めなければいけません。
10代が運転する車が危険なのは現地では常識です。
そのため交通事故に遭うのを防ぐため、ホストファミリーから「高校の友達の運転に乗せてもらってはいけない」と言われる場合もあります。
トラブルに巻き込まれないためにはホストファミリーのアドバイスに従ったほうが良いですが、どうするかはしっかりと親子でも話し合って決めておくのが良いでしょう。
ホストファミリーとの約束の門限を破ってしまう
ホームステイをすると、まず高い確率で門限が決められます。
翌日に学校がある日は何時、翌日が休みならば何時、もしもそれを超える場合は事前に連絡をするように、と言われる事は決して珍しくありません。
大事なゲストを預かっている手前、門限を定めて安全の確保に努めようとするのはホストファミリーの使命でもありますから仕方ありません。
留学生活を楽しんでいると、高校の友達からパーティーに誘われたり、一緒に出かけたり、ということもあるでしょう。
高校生が集まって楽しむわけですから、気が付いたらあっという間に時間が経ってしまっていて、門限の時間がとっくに過ぎてしまっていた、ということがあるかもしれません。
ホストファミリーは留学生の保護者になりますから、もしも留学生が門限までに帰ってこないとなれば、ホストファミリーは大変心配します。
そのため、門限までに帰ってこない、遅くなるのに全然連絡を入れない、という事態が続いてしまうと、ホストファミリーから「手に負えないからもうこれ以上ホストファミリーはできない」と言われてしまう可能性もありえます。
そのような事態に習いように、外出するのであれば常に時間を意識し、ホストファミリーに心配をかけないように注意させましょう。
パーティーに行ったらそこにはお酒やドラッグが!
留学先の高校で友達ができ、パーティーなどに招待されたらぜひとも行ってみたいと思うのが高校生です。
しかし、残念ながら海外の高校生が開催するパーティーの中には、留学生が参加するには危険なものも存在します。
例えば、アメリカでは21歳にならなければお酒を飲むことができませんが、高校生のパーティーであるはずなのにお酒が出ていて、さらに高校生たちがマリファナやドラッグを使用している、などということもないわけではありません。
日本人の感覚では、高校生のパーティーにおいてお酒はまだしも(もちろんアウトですが、日本でもありえます)、マリファナやドラッグなどが平然とパーティーで出回っているとは思いませんから、パーティーに行ってからびっくりして気付くということも珍しくはありません。
このような場合には、すぐにでもホストファミリーに連絡をし、迎えに来てもらうようにさせるのが良いでしょう。
21歳に満たない状態でお酒を飲んだり、マリファナやドラッグに手を出したりしたことがバレれば、留学生の立場を剥奪されてしまうこともあります。
そのまま日本に強制送還となり、さらには、二度とアメリカに入国できなくなるということも考えられます。
「みんながやっているから」ということは留学生には特に通用しないということをしっかりと子供には覚えさせておかなければいけません。
このようなトラブルに巻き込まれないようにするためには、もしもパーティーに招待されたのであれば、パーティーに行く前に招待してくれた張本人をホストファミリーに紹介しておくと安心です。
違法なパーティーを計画している人たちは、得てしてホストファミリーには会いたがりませんからその反応で多少は見極めることもできるかもしれません。
恋人がトラブルの原因になってしまうことも
現地の高校で留学生として生活をしていると、学校で恋人ができることもあるかもしれません。
思春期の高校生にとって恋人がいるという事事態が特別なことですし、困ったときに助けてくれる恋人の存在は留学生にとって一見心強そうに見えるものです。
しかし、その一方で残念ながら恋人がトラブルの原因になってしまうことも少なくはありません。
例えば、下記のような例がよく指摘されています。
- 恋人と一緒にいる時間を少しでも長くしたいとの思いから、デートで門限を破ってしまう。
- 恋人が運転する車に乗って事故に遭ってしまう。
- 学校が終わったらそのまま恋人の家に立ち寄って、望まぬ性交渉に至ってしまう。
さらに、恋は盲目とも言いますから、ホストファミリーからいくら注意をされても、冷静になれないという危険性があります。
日本では親の言いつけを守らなくても追い出されることは稀ですが、ホストファミリーとの約束に違反してしまうと、ホストファミリーから追い出されてそもそも留学を続けることができなくなる可能性もあります。
また、万が一にも性交渉があった場合、留学斡旋会社の規則にも反することとなり、留学を停止し日本に帰らされてしまう可能性も考えられます。
一時の誘惑でせっかくの留学生活を台無しにさせたくは無いですよね。
そのためには、子供には異性の誘惑に陥らないようによく言い聞かせるとともに、恋人ができたら十分注意させることが必要です。
まとめ
海外の高校に留学をし、留学生として生活をするという事は現地の生活を経験するということではあります。
しかしそれが故に日本では遭遇しないようなトラブルに遭遇してしまうことも残念ながらあります。
現地の高校生ならば大して問題にならないことであっても、留学生となると話は別です。
「周りもこうしているから」は言い訳にはならず、場合によっては留学途中で強制送還や留学打ち切りになることもありえます。
最後まで無事に留学を続けさせるためにも、子供にはホストファミリーとの約束を守らせ、自分の身は自分でしっかりと守るという意識を強く持たせることが必要です。